米国のメディケアの組合であるACO(説明責任ケア組織、accountable care organizations)が作られることで、医療機関がまとまり、保険会社との交渉力が付くという話。それで医療費の上昇につながる可能性を指摘しています。 医療機関の合併や買収をしなくて…
米国でのナースプラクティショナーの診療報酬を医師並みに引き上げよとする研究が報告されています。 ペンシルバニア大学の看護学部の研究者が、医師と同様のケアができるところから、従来85%程度にとどまる報酬を100%に引き上げるように主張したものです…
PSA値に従って調整する抗がん剤治療により、治療費を大幅削減できるとする研究が報告されています。 PSA値が、治療前の半減を境に、それを下回るまで、アビラテロンとステロイドによる治療を実施して、逆に、上回ると中断するという治療です。アダプティブな…
コロナ禍の影響から処方薬のインターネット通販が拡大する中で、国際的な協力で偽造品や規格外を防ぐための国際的な連携体制を作り上げていくべきだという寄稿が紹介されています。 日本でもネットでの医薬品販売は広がりを見せつつありますが、確かに、それ…
米国から、コロナのパンデミックに伴って、精神疾患の薬剤の新規処方が減少していると報告されました。 抗うつ薬の新規処方は予想されていたレベルよりも7.5%、抗不安薬は5.6%、抗精神病薬は2.6%減少したとのこと。 研究グループは、精神疾患治療のアンメ…
プライマリケアは患者に選ばせるのを待つのではなく、積極的に改善せよと促す研究が報告されています。 患者がどのような情報を、どこから得ているのかを分析したもの。質のより高い医療を受けられるようにするためには、患者自身が医療提供者の情報を求めて…
病院選択に機械学習アルゴリズムを生かすという研究が報告されています。 自然災害によって病院閉鎖され、その後の病院選択に機械学習アルゴリズムを使うことで、計量経済学的モデルよりも優れた結果になったということ。 医療提供体制の方針を決めるなど、…
新型コロナウイルス感染症によるパンデミックに伴う失業補償制度の終了後にどのような影響があるのか、その課題についての研究が報告されています。特に精神的な健康への悪影響に焦点が当てられています。 失業保険の給付者に対して追加で600ドルを給付した…
週刊ポストさんの取材を受けました。コロナと神経症状との関係についてはかねて指摘されていましたが、ワクチンも有害事象が神経に及ぶことはあるようです。 メキシコの研究グループが、高齢男性で神経症状の一つ、せん妄が現れると報告しています。もともと…
BRCA1またはBRCA2変異乳がん患者に対して、手術補助療法(アジュバント療法)としてオラパリブを用いた研究が報告されています。 結論は、プラセボを上回るというもの。3年無浸潤生存率がオラパリブ群85.9%で、プラセボ群77.1%ということで、有意差が付い…
コロナ感染者に人種、民族差があるとする研究報告がありました。 米国カリフォルニア州の1540万件に上る検査データや感染が判明した症例などの情報を分析したところ、70.0%がラテン系となっており、白人は19.1%にとどまったと言います。人口比は白人が37.5…
進行期乳がん患者の死亡率を低下させる標的治療薬の支出についての研究が報告されています。 がんの治療薬は高額であることが問題になっていますが、この研究によると、診断された年の標的療法への支出は、進行期がん患者では2000年の患者あたり1024ドルから…
以前に取材していただいたチュージング・ワイズリーについての記事をこちらにも貼っておきます。 バリューベースドヘルスケアという考え方は、医療で得られる価値に見合った、費用負担にしていこうというもので、チュージング・ワイズリーもそうした考えに沿…
ストレスと心臓疾患との関係についてのコメントを求められました。 たこつぼ心筋症はなかなか聞かないのと、名称が独特なので、とくに記事で注目されました。 これは日本で報告された病気なんですよね。意外と知られていません。 本当にストレスが原因になっ…
週刊ポストさんの取材を受けています。 ワクチンの構造について、多くの人が気にしなければならないという状況はなかなか異常だとは思いました。 エピトープという、ウイルスの持っている突起部分のアミノ酸の配列情報から、エピトープという、抗原反応を呼…
取材のコメントお出ししました。 実際に前立腺がんは難しい疾患だと思っています。チュージング・ワイズリーでも、継続的に、その治療の意義が問われてきました。 米国予防医学専門委員会(USPSTF)では、前立腺がんの検診項目として普及しているPSA検査につ…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 あとがき チュージング・ワイズリーを調べるようになって5年ほどになりました。はじめは私が偶然に目にした米国の変わった運動というくらいの印象だったのですが、そこで問題提起されている項目…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 第6章 医療を疑うことの意義 医療を疑ってもいい ここまで、チュージング・ワイズリーの具体的な項目を見てきました。検査、薬、手術という医療行為の中に、専門的な医学会も必要性を疑問視し…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 心房細動の手術──意義が問われるアブレーション手術不整脈治療の現 心臓の鼓動はなぜ一定なのでしょうか。その秘密は、心臓の内部で絶え間なく発生している電気信号にあります。リズミカルに発…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 胃ろうの手術──認知症では意味なし病棟の4割が経管栄養 高齢になり、食事を自分で食べられなくなったときの選択肢としては、中心静脈栄養のほかにも、経管栄養と呼ばれる方法があります。大まか…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 中心静脈栄養──中止のタイミングとは食べることが困難になったら 自分の力で食べること、排泄することは、人間の尊厳を保つうえで大切なことだとされています。逆に言えば、それらを他人に頼ら…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 乳がんの手術──手術の前に知っておきたいポイント乳がんをいかに治すか 乳がんは多くあるがんの中でも最近、日本で特に注目されることの多いがんになっているかもしれません。 乳がんの治療を受…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 前立腺がんの手術──治療に進まない、という選択日本だけで20万人が医療機関にかかっている 前立腺がんの検査のところでも大きく取り上げましたが、前立腺がんをめぐる医療行為には、その意義が…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 排泄の処置の話──尿道カテーテルの入れっぱなしは禁物身動きを取れない状態になるとよく行われるが…… 日本の病院で入院のために埋まっているベッドは90万床ほど。そのうちのおよそ8割は75歳以上…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 膝の手術──痛みには、まずは手術以外の方法で膝トラブルの「公然の秘密」 膝の故障はスポーツ選手にはよくあるトラブルです。一般論として、激しい運動をしていると筋肉を痛めたり、靱帯、ある…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 歯科の治療──詰め物は安易に取り替えない変わる虫歯の治療事情 厚生労働省の患者調査によると、2014年の調査日において虫歯の治療を受けているのは184万6000人。年によっていくらか…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 手術の前後のケア──過去の常識は変わることがある毛髪は剃らない 先に述べましたとおり、日本で行われる手術の件数は、年間250万件はくだらないと見られています。この数字は全身麻酔の件数…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 手術をする前に──事前の準備がとにかく重要がんの手術は年間100万件近い 厚生労働省の医療施設調査のデータから推定すると、1年間に国内で行われている手術の件数はここ10年ほど増加傾向が続…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 精神疾患の薬──抗精神病薬は安易に飲むとトラブルに日本人の入院の原因、1位は「精神疾患」 精神疾患には、うつ病や統合失調症、神経症、摂食障害などさまざまあることはご存知なのではないでし…
世界の医療標準からみた受けてもムダな検査してはいけない手術 病院での治療──入院中の寝たきりは禁物100人に1人が入院している時代 病院での治療を受けるときは、どのように過ごすとよいのでしょうか。厚生労働省の患者調査によると、2014年の調査日…