室井一辰 医療経済ジャーナリスト

医療経済ジャーナリスト、室井一辰。『絶対に受けたくない無駄な医療』の連載をはじめ、医療経済にまつわる話題をご提供いたします。

パンデミックによる非自発的な医療の中断につながりやすい属性を明らかにした研究

パンデミックによる非自発的な医療の中断につながりやすい属性を明らかにした研究が報告されています。

年齢や性別、人種および民族、教育、健康状態、労働制限のある障害、健康保険の加入、雇用などの条件と医療の中断との間に関係があるのかを検証したものです。

結果として、遅延やキャンセルを含む医療の不本意な中断に関係したのは、年齢が高いこと、健康状態が良好または不良であること、教育水準が高いこと、健康保健に加入しているという条件を満たすときだったといいます。白人の非ヒスパニック系の人種がやはり不本意な中断を経験しやすいという結果でした。

経済的には裕福な層の方が、パンデミックの影響で自分の意志によらず受けづらくなったと読めます。そもそも医療を継続的に受けられる余裕があるほど影響も受けやすいと解釈できるのかもしれません。

解釈がやや難しい結果です。

2021年4月、米国研究。

Callison K, Ward J. Associations Between Individual Demographic Characteristics And Involuntary Health Care Delays As A Result Of COVID-19. Health Aff (Millwood). 2021 May;40(5):837-843. doi: 10.1377/hlthaff.2021.00101. Epub 2021 Apr 21. PMID: 33881908.

室井一辰ニュース

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