室井一辰 医療経済ジャーナリスト

医療経済ジャーナリスト、室井一辰。『絶対に受けたくない無駄な医療』の連載をはじめ、医療経済にまつわる話題をご提供いたします。

新型コロナウイルス感染拡大により入院患者の減少が続く

新型コロナウイルス感染拡大により入院患者の減少が続く。医療機関関連の協会による調査によって示されています。調査を実施したのは、一般社団法人日本病院会、公益社団法人全日本病院協会、一般社団法人日本医療法人協会です。

回答はおよそ1200病院で、コロナの受け入れの有無で分けると、半数強が受け入れなしとなっています。

2021年1~3月の統計を見ると、コロナを受け入れている病院は、赤字が6~7割であるのに対して、受け入れていない病院では赤字が4~5割となっています。コロナを受け入れると経営の逆風を受けるという結果となっています。

新型コロナの支援金がこれまで1201病院に対して、国からの補助申請が7808億円あり、入金が5932億円。これとは別に都道府県独自の施策として、527病院に対して、申請275億円、入金206億円。これによってコロナの影響を緩和している状況になっています。

大きく見ると、入院の減少が大きく響いています。医業収入のおおむね7割近くを占めている部分が、コロナ受け入れがあると2020年度は前年度比で5%減少。受け入れがないと1.2%減少。

入院の改革がかねて進んでいましたが、コロナによって一層、大きく変えていかねばならないのでしょう。

https://www.ajha.or.jp/topics/4byou/pdf/210603_2.pdf

室井一辰ニュース

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