室井一辰 医療経済ジャーナリスト

医療経済ジャーナリスト、室井一辰。『絶対に受けたくない無駄な医療』の連載をはじめ、医療経済にまつわる話題をご提供いたします。

(53回)『絶対に受けたくない無駄な医療』(室井一辰著,日経BP,2014)慢性人工透析をする場合は関係者同士で合意を 米国腎臓学会

絶対に受けたくない無駄な医療

絶対に受けたくない無駄な医療

【第53回】

受けたくない医療50【腎泌尿器】
慢性人工透析をする場合は関係者同士で合意を
米国腎臓学会

 米国腎臓学会は、「慢性人工透析は、患者、家族、医師との間で合意形成せずに開始してはならない」と注意する。意思決定の過程では、患者がどうしたいのかを聴取したうえで、その内容も踏まえつつ予後や想定される透析のメリットや有害性に関する情報を提供する必要があると説明する。
 一部の臨床研究では、複数の合併症を持つような高齢者の場合、慢性人工透析を受けても、透析をせずに薬物療法を含めた保存的な治療で対応しても、生存率には大きな差はないと報告されている。合併症がないにしても、透析は一生続くだけに、納得づくで始めることが大切だ。日本は世界一の透析大国。毎年新たに透析を始める人は4万人に迫る。合意形成が不十分だとすれば注意したい。

(第53回おわり、第54回へつづく)

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