室井一辰 医療経済ジャーナリスト

医療経済ジャーナリスト、室井一辰。『絶対に受けたくない無駄な医療』の連載をはじめ、医療経済にまつわる話題をご提供いたします。

(80回)『絶対に受けたくない無駄な医療』(室井一辰著,日経BP,2014)じんましんの診断で安易な検査はダメ 米国アレルギー喘息免疫学会

絶対に受けたくない無駄な医療

絶対に受けたくない無駄な医療

【第80回】

受けたくない医療77【皮膚科】
じんましんの診断で安易な検査はダメ
米国アレルギー喘息免疫学会

 米国アレルギー喘息免疫学会は、「じんましんでは、患者の症状を診断するために安易な検査をしてはならない」と意外な方針を示す。じんましんと見たら、わざわざ検査をするなというわけだ。悩まされている人にとっては、どうしてかと不思議に思われるだろう。
 学会によれば、慢性じんましんの患者の圧倒的多数において、明確な原因を特定できないからだ。限られた検査によって他疾患を除外することはできても、じんましんそのものの原因は分からない。
 診察に基づいてピンポイントで検査することには意味はある。漫然と広く検査するのは費用対効果が悪く、症状の改善にもつながらない。皮膚や血液の検査で免疫物質のIgEを測定する技術はあるが、適用すべきではない。特定の物質に対するアレルギーの病歴があるなどしない限りは無用である。

(第80回おわり、第81回へつづく)