室井一辰 医療経済ジャーナリスト

医療経済ジャーナリスト、室井一辰。『絶対に受けたくない無駄な医療』の連載をはじめ、医療経済にまつわる話題をご提供いたします。

(48回)『絶対に受けたくない無駄な医療』(室井一辰著,日経BP,2014)受けたくない医療45【産科婦人科】 ピルを出すのに膣の内診は不要 米国家庭医学会

絶対に受けたくない無駄な医療

絶対に受けたくない無駄な医療

【第48回】

受けたくない医療45【産科婦人科】
ピルを出すのに膣の内診は不要
米国家庭医学会

 日本では経口避妊薬、いわゆる「ピル」を処方してもらう際、膣の内診が必要になる場合も少なくない。だが、この内診が不要との見解が出ている。米国家庭医学会は、「経口避妊薬の処方に当たって、膣内の内診をはじめ身体的な診察は必要ない」と言う。
 ホルモンを使った経口避妊薬は、ほとんどの女性にとって安全で効果的で、利用価値は高いと強調しているが、「これまでの臨床研究によって、膣内や乳房の診察は、経口避妊薬の処方に当たって不要と分かっている」と説明する。代わって病歴を聴取して、血液検査だけを行えばよいと対応を示す。
 女性にとって、ピルはより使いやすくなるだろう。

(第46回おわり、第47回へつづく)