【第45回】
受けたくない医療42【整形外科】
変形性膝関節症にグルコサミンやコンドロイチンは効果なし
米国整形外科学会
グルコサミンやコンドロイチンは、日本でもよく知られた物質だろう(※28)。膝の動きに効果的に作用するといったイメージで宣伝されている場合もある。サプリメントの一つで、1カ月使うと3000円とか、製品によっては1万円ほどかかる。
しかし、米国整形外科学会は「変形性膝関節症の患者には、症状があっても、グルコサミンやコンドロイチンを使ってはならない」と断言する。グルコサミンもコンドロイチンも、変形性膝関節症の患者の症状を緩和させることはできないと学会は指摘。結局、健康食品の範囲にとどまるというわけだ。
※28 グルコサミンやコンドロイチンは軟骨の合成に関わる成分の一つ。膝関節をはじめとした関節の痛みや損傷に、その合成成分を補給すると有効だろうとの発想から健康食品としての注目が高まった。
(第45回おわり、第46回へつづく)
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